予備試験から司法試験へのシフトの仕方
こんにちは!司法侍(@shihouzamurai)です!
今回は、予備試験の勉強から司法試験の勉強へとシフトする際に、どのような点に気を付ければいいのか、またどのようにシフトしていけばいいのかということについて解説します。
令和3年(2021年)の司法試験は、例年に比べ予備試験からの時間が少ないです。そのため、ある程度効率的に勉強する必要があります。私の経験からみた予備試験と司法試験の違いに着目して記事を書きたいと思います。
過去問を解いてみて絶望したと思った方も少なくないのではないでしょうか。そのような方々の参考になればと思います。
司法試験と予備試験の違い
予備試験と司法試験の違いは主に2つあるように思います。
①事情が多い
②問い方が違う
このうち最も重要なのは①でしょう。ここは決定的に違う部分です。これに伴って時間も異なるので、時間配分にも慣れる必要があります。時間については↓こちら↓の記事も参考にしてみてください。
②についても、意外と注意が必要です。問いに答えないといくら優れていることを書いても点は来ません。
それぞれの対応法
まず前提として、なんといっても実際に過去問を解くことが重要です。まずは自分でやってみて、自分で感覚をつかむことが重要でしょう。そのうえで、以下の点に注意していただけるとよいかと思います。
①について
予備試験では、事情はあまり多くありません。そのため、法律の構成で合否が決まることが多いのではないでしょうか。しかし、司法試験ではあてはめが重要です。上位答案はあてはめが適切にできています。事情を拾って評価している数が多いです。法律構成の基礎がある程度できている予備試験合格者にとって重要なのはあてはめといえるでしょう。今まで重点的に勉強してきた論点と規範に加え、あてはめの仕方を意識する必要があります。
あてはめは基本書にあまり書いてない部分です。主な勉強の仕方は2つあると思います。一つは参考答案をよく読むこと。もう一つは判例のあてはめから学ぶことです。
参考答案をよく読むことは、予備試験段階からやっていたという人も多いと思います。司法試験においても、参考答案を読むことはとても勉強になります。今までも行っていたという人はぜひ継続し、今までやってこなかったという人はぜひ参考答案を参考にしてみてください。
判例については、予備試験段階では手が回らなかったという人も少なくないのではないでしょうか。せいぜい短答用に事案の概要と結論をおさえているという程度ではないでしょうか。司法試験では、予備試験に比べ判例の重要性が上がっていると思います。憲法では判例を意識するように明示されていますし、民訴では判例射程の問題が良く出題される印象です。司法試験段階では判例を意識する必要があります。判例ではこのような事案だったのでAという結論になったが、本件事案ではこのような事情が判例と異なっているのでBという結論になるという具合に、事案に着目して判例を読む必要があります。判例がある事実についてどのように評価しているのかということについて判例から学びましょう。
②について
司法試験では予備試験と違った問いかけをしてくる科目があります。私の印象ですと、刑法と民訴はかなり違う印象です。
近年の刑法は、単に罪責を聞くだけでなく、学説を問いつつ罪責について問う問題が多くなっています。予備試験のように罪責を問われるのみであれば、自説に基づいて罪責を述べれば十分でした。しかし、反対学説を問うてくる問題が出題される以上、自説のみならず反対学説も意識する必要があります。とはいっても、司法試験で学説の対立を問うてくる論点は、学説の対立が有名なものばかりです。そんなには多くないので、まずは有名な論点について一通り反対説を見てみるとよいでしょう。反対学説は、概要のみでよいので理由付けを1つ覚えておくとよいでしょう。
民訴は、裁判官や弁護士と天才司法修習生の会話によって問題が構成されています。問題文の途中に問があるので、まずは何が問なのかをしっかりと把握する必要があります。そして、会話文中にヒントがちりばめられており、それが誘導となっています。しっかりとその誘導に乗る必要があります。誘導されているということはその誘導に点数がふられているということなので、これは必須です。このような傾向は行政法も同様です。
最後に
予備試験と司法試験は意外と違う部分があります。予備試験は本当に基礎的な部分のみを問うているのに対し、司法試験は法的な深い考察を求めている印象があります。司法試験の方が大変ですが、深い考察が求められる分、面白さもあります。
過去問を見て絶望せず、考察を楽しんで勉強しましょう!
↓こちら↓の記事も参考にしてみてください。
参考にしていただけたら幸いです。
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